「革でオーガナイザーバッグは作れないか?」というところから生まれた、TRUNKシリーズの馬革ビジネスバッグ。
素材や細かな仕様はマイナーチェンジを繰り返しつつも、ベースのかたちは2010年AWシーズンに発売された当時のまま、現在も直営店の定番モデルとして存在し続けています。
「オーガナイザーバッグ」というのは、日本語に言いかえれば「道具箱」。
革でオーガナイザーバッグを作るときの最大の難題は、ずばり重さでした。
ある程度の荷物がしっかりと入る容量、そして、やはりスタンダードで無骨な革鞄のデザインが望ましい。
となれば、必然的に鞄を構成するパーツが多くなり、牛革を使えばかなりの重量で仕上がってしまいます。
軽く(つまりは薄く)、強い、革・・・というところから連想された素材は、野球グラブでも高級ラインの内装材として使用されている、Horween社の馬革でした。
この馬革は、ライダースジャケットなどに多用される馬革で、薄くとも強度が非常に高いことが特徴です。
そして、手に吸い付くようなしっとりとしたタッチと、使い込むとじわじわと内側から染み出てくるような艶感が魅力です。
この革を使うことで、マチ幅8cmの「TH521」で本体重量がわずか1,320gでありながら、重厚感のあるデザインと機能のバランスが取れた、オーガナイザーバッグが生まれることとなりました。
今回は、そんなTRION流オーガナイザーバッグの機能面にフォーカスし、定番モデルの中でも、最も人気のある「TH521」をご紹介致します。
1.ハンドル(持ち手)
丸手と平手の良いところを融合させたハンドルデザイン。
丸手の握りやすさがありながら、持ち手の付け根にかけてなだらかに広がる、平手のスマートなデザインを取り入れたつくり。
ビジネスツール一式を収納し、それなりに重量がある場合にも、しっかりと握ることができ、丸手ならではのアーチ状のかたちで付加も分散されるため、手のひらの一部分に重量がかかることが無いので疲れません。
鞄の中で、もっとも触れる部分だからこそ、特に工夫が感じられるポイントです。
2.フロントポケット(前面ポケット)
ボディから立体的に膨らんでいるフロントポケット。
ジッパーのはじまりと終わりは、ポケットの縁に落とし込まれたデザイン。
角を落としたなだらかなポケットデザインは、柔らかくしなやかな馬革という素材だからこそ成立するデザインです。
ハンドルもそうですが、ジッパーの引手や、ショルダーベルトの付け根のパーツには、堅さのあるヌメ革(牛革)でアクセントを付けています。
3.ショルダーベルトパッド(肩当て)
着脱可能なショルダーベルトの肩当て部分にも、ヌメ革(牛革)を使用。
肩に当たる部分は滑り止め素材を採用しており、肩掛け持ちをしていても、肩から滑り落ちにくいよう工夫されています。
さらに、このショルダーパッドもベルクロ(マジックテープ)で簡単に取り外しができる仕様になっています。
4.ライニング(内装生地)
内装生地には光沢のあるNavyカラーのナイロン生地を採用しています。
視認性がぐっと良くなることに加え、濃淡のあるさりげないストライプ柄が、差し込んだ光を捉えて反射し、上品な雰囲気を醸し出してくれます。
鞄を持ち回し、開け閉めする度に「よい鞄だな」とじんわり思える満足感があります。
TRION流オーガナイザーバッグには、あらゆる工夫が随所に散りばめられています。
ですが、なんといっても、店頭で最も驚いて頂けるポイントは、見た目の重厚感に反した軽さ。
唯一、TRION FLAGSHIP SHOPで、実物をご覧頂くことができます。
実物に触れて体感することで、その良さがもっとお分かり頂けるはず。
大阪にお越しの際には、グローブメーカーが作った本気の道具箱を、直営店でぜひ体感してみて下さい。
‣今回の記事で使用したモデル
【TH521】:オーガナイザーバッグ/A4サイズ対応