2024.05.27 改訂
雨の日というのは、革にとってあまり嬉しくない天気。
まず、雨の日対策として、最善策は「革製品を使わないこと」。雨の日はナイロンや布素材のバッグに荷物を入れ替えて、レザーバッグはお休みさせてあげれば、それがベストです。
だけど、雨予報のたびに中身を入れ替え…というのも少し面倒。また、さっきまで晴れてたのに急な通り雨…なども困りますよね。
今回は、基本的なケアと共に、雨の日対策にプラスして欲しいお手入れとケアアイテムをご紹介します。
まずは基本的なお手入れを!
まずは日ごろから、定期的に、保革クリームを使った基本のお手入れをしてあげてください。
革のお手入れの中で、最も押さえて欲しいお手入れです。ここをきちんと押さえておけば、あとは状況に合わせてお手入れをプラスするだけで済みます。
・基本的なお手入れ用品
タオル、保革クリーム(無色透明のもの)、ポリッシングコットン(ハンカチでも可)
・あると便利な物
ほこり落とし用のブラシ(馬毛)、つや出し用のブラシ(豚毛、ナイロン)
雨の日対策に防水スプレーをプラス
防水スプレーは、フッ素系のものがおすすめ。繊維を細かくコーティングすることで撥水させるタイプで、雨粒が革に浸透してしまうのを防いでくれます。
フッ素系防水スプレーの特徴としてその効果を最大限に発揮する期間は、塗布後数日となりますので、雨が降りそうな日のお出かけ前に習慣的にスプレーしていただくことをおすすめします。
おすすめ防水スプレー
M.MOWBRAY
プロテクターアルファ
雨や雪、ホコリ、ごみ、油分の汚れから皮革を守り、シミを防ぐ防水(はっ水)スプレー。早い乾燥、長い持続性、美しい仕上がりが特徴。
これ1本あれば鞄や靴だけでなく洋服等の防水対策にも役立つオールマイティな防水スプレーです。
M.MOWBRAY
エイジング&プロテクト
栄養クリームと防水スプレーの一石二鳥タイプ。「油分+フッ素」のダブル防水で、 雨や汚れを弾きます。
栄養クリームと防水スプレーの一石二鳥タイプのため、簡単にお手入れがしたい方におすすめ。
本革に防水スプレーをかける方法は?
表面から20~30cm以上離して全体に均一にかかるようにします。スプレーにもよりますが、これを2、3回程度繰り返し、少なくとも30分程度はそのまま乾燥させて下さい。
表面が乾き、スプレーの成分がきちんと定着したら完了です!防水スプレーをかける時には、屋外の風通しが良いところで行って下さいね。
防水スプレーを使うことで、このように雨粒がかかっても表面で弾かれて粒になり、革に浸透しなくなります。
防水スプレーは何日くらい持つ?
防水スプレーは「2ヵ月くらいは効果が持続するのでは?」と思っておられる方が多いのですが、防水効果が続くのはおよそ1週間。
実は防水スプレーは成分が揮発する際に、革表面の油分も一緒に連れ去ってしまいます。そうすると革表面は乾燥し、革は乾燥すると付着したものをなんでも吸い込もうとするので、水が染み込みシミになる原因となります。
防水スプレーを使用した1週間後には、もう一度「基本的なお手入れ」を忘れずに!
雨の日のグラブレザーとの付き合い方
とはいえ、日常使いのバッグをそこまで神経質に扱っているとちょっと疲れそう・・・。
そんな時にも「基本的なお手入れ」さえしていれば、多少水に濡れてしまっても大丈夫。すぐにタオルなどで水滴を優しく拭き取ってあげるだけで、シミになることはほとんどありません。
注意点として、PANELシリーズや、THE GLOVEシリーズ、ORIGINシリーズのアイテムに使用している素上げ調のグラブレザーは、革本来の変化が楽しめる分、濡れてしまった場合にはシミになる可能性も高くなりますので、少し気にかけてお手入れしてあげると良いでしょう。
一方、DOCUMENTシリーズなどに使われている、グラブレザーにお化粧(コーティング)を施した、コーティンググラブレザーは、生活防水程度の効果があるため、雨の日でも使えるレザーバッグとしてもおすすめです。
革にとっては苦手な、雨。
普段からしておくケアと、特別なケアの方法とポイントを知っておくことで、レザーバッグと過ごす日常がぐっと楽しくなります。
トライオンの各シリーズのアイテムに、もし雨がかかったらどうなるのか…?実際に雨染みを検証してみましたので、こちらも是非参考にしてみてくださいね。