私たちのものづくりに共感していただいた各分野のプロフェッショナルとともに、こだわりや思いを詰め込んだ「長く愛用できる道具」をカタチにした新しいものづくりのかたち。
シリーズ第二弾として、プロダクトデザイナーの秋田道夫さんと「カバンを持たない人のカバン」を作りました。
プロダクトデザイナー 秋田 道夫さん
1953年大阪府生まれ。愛知県立芸術大学美術学部デザイン科を卒業後、デザイナーとして、ケンウッド、ソニーに所属。その後、1988年よりフリーランスのプロダクトデザイナーとなり、現在に至る。信号機(省力型フードレスLED車両灯器)など公共製品をはじめ、六本木ヒルズのセキュリティゲートから、カトラリー、湯呑みなどの日用品まで、幅広いデザインを手掛ける。
秋田さんの哲学から生み出されたカタチ
秋田さんが考えたのは、「普段、バッグを持ち歩かない人が持ちたいバッグ」というコンセプト。秋田さんの、無駄を省きながら細部にまで気を配るデザイン哲学と、「機能を増やすには技術がいるが、機能を減らすには哲学がいる」という言葉。それが、私たちのDOCUMENTシリーズの考え方など、バッグ作りの根本と通ずるものがあり、今回のコラボが実現。私たちが培ってきた技術と最高級の革を使って秋田さんの哲学を落とし込んだ、新たなミニマルバッグが生まれました。
革の特性を生かした「かたやわらかい」シルエット
佇まいは端正でシンプル、ピンとした美しいシルエットを実現。強度がありながらしなやかで、きめが細かく手に馴染む高品質なカナディアンキップレザーを、継ぎ目なく贅沢に一枚革で使用、面部分はあえて芯を入れない仕様に。生後6カ月から2年の革を使用することでキメが細かいキップレザーの革の柔らかさを最大限に生かしています。ハンドル下だけに細長い芯を入れることでエッジにピンとしたシルエットを出しながら、さらに開口部を折り返すことで、見た目はシャープなのに手が触れたりモノに触れる場所は丸みを帯びた「かたやわらかい」独自のシルエットを生み出しました。
さらに、サイドのエッジにコバ塗りを施すことで、薄マチながら自立し、エッジが立った一枚のプレートのように見える構造に。ですが触ってみると、とても柔らかくしなやかな手触りという、一見クールなんだけれど持つと優しい印象を感じることができます。
年齢・性別問わず、スタイリッシュで誰が持ってもきちんと決まる「当たり前でカッコいい」普遍性。ポケットもジッパーも全て省いた、まさにモノを持ち運ぶためだけの潔さ。時代性が無いタイムレスな“道具としてのバッグ”です。
“道具”としての使いやすさ
芯材をほとんど使用しないことで、約750gという見た目以上の軽さに。A4サイズを余裕を持って入れられるサイズ感です。荷物を入れても型崩れしにくいよう、取り外し可能な底板付き。底板は、気分によってリバーシブルに使えるカラーリング(グリーン、レッド)を採用。秋田さんらしい遊び心が光るデザインに。
ものづくりストーリーをブログでご紹介
シリーズ誕生の経緯や、秋田さんとのものづくりのプロセスをTRION NOTEでご紹介。製品完成にまで至る試行錯誤や思い、秋田さんがおすすめする持ち方などもご紹介しています。ぜひご覧ください。
>ものづくりストーリー(全3回)はこちら。
【媒体掲載】2023.1.31 ITmediaで紹介されました。
記事はこちら。
コラボシリーズ第一弾、ライター納富さんと作ったNOTE BAGはこちら。